fc2ブログ

ゲッサン版アイドルマスターミリオンライブ!連載完結に寄せて 

 

※ この記事はアイドルマスター Advent Calendar 2016 参加記事(12/13分)です。
※ 日付更新前に無理矢理投稿したため執筆中です。
※ ゲッサン連載「アイドルマスターミリオンライブ!」全巻のネタバレを含みます。



ゲッサンにて連載されていたコミカライズ作品『アイドルマスター ミリオンライブ!』の魅力について、未読者に伝えることはとても難しい。

たとえば何について書けば、どのように書けば、自分の感動を伝えられるだろう。
シナリオだろうか。
絵柄だろうか。
ツイッターで流れてくる読者の声を引用しようか。
個人的なお気に入りのシーンを挙げようか。
ミリオンライブ!というコンテンツの中における功績について解説しようか。
漫画という媒体が持つ本来の楽しさについて言及しようか。
個性的なアイドル達について、月間連載ならではの仕掛けについて、もしくはコミックから派生した限定版CDについて。
言葉はあふれだすが本流を持たない。
もし見ず知らずの人にゲッサン版ミリオンライブを勧めたいと思ったとしても、 ”とにかく素晴らしいから読んで欲しい” とでもいうしかない。
ゲッサンミリオンの良さを人に伝えるということはとても難しい。

だが、『ゲッサンミリオン』に対する強い思いは日を追うごとににじみ出てくる。
昨日最終巻の発売を迎えて、これから日々遠のいてしまうかもしれない『ゲッサンミリオン』からの距離、売上数字のみで語られる『ゲッサンミリオン』への評価、一部の斜に構えた『ゲッサンミリオン』評に反して今でも新たに生まれる既読者からの喜びの声、そして新規読者からの驚嘆の声。


かつてファミ通に、風のように永田という編集者がいた。
他愛もない会話や何気ない出来事の中に潜んでいる一粒の真実を、見逃さないように掬い取り書き残すスタイルの編集者で、僕はその編集者の記事が大好きだった。
その編集者の記事の一つに『ゼルダの伝説 時のオカリナ』について書かれた記事があって、ただただ自分が好きな『ゼルダ』のポイントを列挙するというだけの文章だったが、本当に素直に『ゼルダ』が好きなことが伝わってきて、これまで読んできたゲームに関わる文章の中でもとりわけお気に入りの文章の一つだ。

『ゲッサンミリオン』について書こうとした時、自分がこの漫画から受けた内容をどうやったら書き記せるのか、今も悩みながらこのテキストを打っているが、その時に思い浮かんだのが前述の『ゼルダ』に関する文章だった。

だから僕は少し卑怯だとは思いつつも、そのテキストの体裁を借りて、『ゲッサンミリオン』について書こうと思う。
忘れないうちに思いつく限り、思いの丈を書き連ねようと思う。


たぶんここからには、僕が『ゲッサンミリオン』を好きだということ以外何も書かれていないし、ある意味批評的な側面すらない。
つまりこれは、ウェブ上に溢れる無数のテキストの中にある劣化コピーのようなものでしかないのだけれども、僕はそれを投稿しようと思う。
おそらくそうでもしないと、僕はきっと『ゲッサンミリオン』に対して後悔することになると感じるのだ。




たとえば僕は第1話が好きだ。
学校の屋上で汗を流しながら懸命に練習をする静香の姿が少年漫画っぽくて好きだ。
屋上に干された洗濯物の間から未来と静香が目を合わせた出会いのシーンがとても爽やかで好きだ。
未来に何してるのかと問い返してすぐに一人合点する静香のセリフ回しが好きだ。
765LIVE THEATERを俯瞰する場面のコマが、ミリオンライブの主要舞台である劇場の規模をよりリアルに感じることができて好きだ。
劇場内部を見て「けっこう狭いね!」とか「ぱんつ見えそう!」とかデリカシー無く言い放つ未来の遠慮のなさが好きだ。
静香の表情とその姿を見つめる未来の表情がPrecious Grainという曲のパワーを的確に表現しているようで好きだ。
やりたいことを高らかに宣言する未来の姿がこれから物語が始まる感じが感じられていて好きだ。


このみさんと未来の「何だこのコ」とでも言わんばかりの間の抜けた表情が好きだ。
765ASが先輩的な立ち位置で描かれているゲッサンミリオンはこれまでそれなりにアイマスを追ってきた身としてはとてもしっくり来る感じがして好きだ。
まつりが劇場内を案内するシーンはシアターの生活感が感じられて好きだ。
春香のことも千早のことも知らない未来がとてもリアルっぽくて好きだ。
劇場に来たばかりの未来に洗礼を浴びせるまつりの視線の圧が迫力があって好きだ。
その洗礼をものともしない未来を虚ろな視線で見つめる静香がちょっと怖いがここのコマの描写がすごく静香の焦りとも嫉妬ともとれる感情を強く感じられて好きだ。
入所祝いにご飯を奢ってくれる社長がとても気さくな感じがして好きだ。


第3話のレッスン回で出てくる先生がちゃんとアニマスと同じウェーブかかった髪でメガネのボイストレーナーの先生なのが好きだ。
未来と静香が笑っている後ろで無言で佇んでいる先生の姿とかもう好きだ。
ゲッサンミリオンの奈緒はすごく先輩お姉さん感が強く出ている感じがしてとても好きだ。
奈緒からたこ焼きを食らわせられてアタフタしている未来がすごくコミカルで好きだ。
一度熱い目にあっているのに震えながらそれでも口を開ける未来がバカかわいくて好きだ。
ちゃんとダンスの先生もアニマス準拠なあたり本当に門司先生がアニマス好きだったのが伝わってきて好きだ。
レッスン中でも口角を上げながらダンスするエレナの溌剌とした佇まいが見えるこのコマが好きだ。
「ミライはおバカさんネー!」という容赦ないエレナの未来評が好きだ。
さらっと描かれている奈緒のスポブラ姿が健康的でこうなんというか好きだ。
千早にお上手ですねとか言ってる未来を見て、ああもう最近の若い子は『蒼い鳥』知らないんだな…と老害じみた感慨を感じされてくれて好きだ。
経緯を知らない人にはさっぱりアドバイスになっていないコメントをする千早が相変わらず不器用で好きだ。


第4話の冒頭で出てくるカバーチャレンジが、ゲッサン連載が発表された1stライブの企画をそのままぶっこんできている辺り攻めの姿勢を感じさせてくれて好きだ。
ミーティングの時にエレナが言ってたカツ丼をその後しっかり琴葉が頼んでいる辺りが微笑ましくて好きだ。
「人聞き悪い!」からの静香の表情がコロコロ変わっていく様が好きだ。とくに「言い過ぎたかな…」とちょっぴり自省する様子の表情が好きだ。
「…ダメぇ?」とアイスの店員に1ページ丸々使っておねだりする翼の表情があの甘いボイスが脳内再生される感じがして「あーダメダメ 甘々すぎます」と思わされてしまって好きだ。
夜中の事務所で笑いあう未来と静香の表情がすごく柔らかい笑顔でとても好きだ。
中でも夜の公園で星空の下静香が未来にジャングルジムの上で力強く夢を打ち明ける場面は何度見返しても清々しい場面で本当に好きだ。
後半静香が出られなくなる場面はどうしても1stライブでころあずが出られなくなった事態を思い出させて「何もそこまで寄せなくても…」と当時思ったりもしたが、笑って話せる思い出となった今となってはある種の感慨めいたものがあって好きだ。


第5話の冒頭で皆でわちゃわちゃ今後の動きを話し合う場面はすごくシアター感が出ていて好きだ。
それまでずっと小鹿のようにぶるぶる震えてた姿しか無かった可憐がステージ上で堂々としている姿がすごく彼女の特徴を表していてすごく好きだ。
それまでずっとバカみたいに笑顔ばかりだった未来が静香のことを思い出しながら憂い気のある表情でステージを眺めている姿がとても切なくて好きだ。
ここで思い出とともに流れる「ココロが帰る場所」の歌詞がものすごく切ない感じがしてつらいけれども好きだ。
ステージライトを背にして未来に手を伸ばす翼とそれを受ける未来のコマの流れがとても好きだ。

第6話の冒頭でまつり姫とこのみさんのナチュラルな掛け合いがとても息が合っていて好きだ。
シアターの場所に自然と出てくる律子と小鳥さんがものすごく頼もしく感じられて好きだ。
プロデューサーにかわいいぞと言われて唐突に顔を赤らめる未来の表情が可愛らしくて好きだ。
出番が始まった大ゴマでの翼の不敵な表情が一気にグイッと引き込まれる感じがして好きだ。
未来が客席のファンの残念そうな表情を見ている見開きページで不安を感じさせてからの未来のソロパートに繋がる場面の展開が台詞が少ないにも関わらず絵に勢いがあって物凄くカタルシスを感じられて好きだ。
静香に思いを馳せながら歌い始める未来の表情がものすごく優しい表情ですごく好きだ。
単行本では分からないが本誌だと客が立ち上がってケミカルライトを折る場面でモノクロからカラーページに切り替わっていて、ここのモノクロからカラーページになって一気に青のサイリウムが広がるシーンが物凄く鮮やかで美しくて、何というか初めてアイマスライブでサイリウムが辺り一面に広がる様を見た時のことを思い出して、初見時人目も憚らずあやうく本屋で泣きそうになってしまった程度に好きだ。
台詞とかモノローグとかの文字情報がないのにこの回を読み終わった時にああこのライブは成功したんだなと思わずにはいられない読後感が、いくら説明しても見てみないと良さがわからないライブのあの感じを表現しているような感じがして好きだ。
ライブ終演後に未来に声をかけるシアターアイドルの面々の表情がみなそれぞれの喜び方をしていて皆の個性が感じられて好きだ。


ここまででも結構な数のアイドルが出ているのに第7話で一気に千鶴さんと星梨花と志保が出てきてしかもきちんとストーリーに噛み合ってくる所が好きだ。
前のめりで静香に熱く語る亜利沙の横で「うみ」と書かれたアイマスクをつけて涎をたらしてソファーで寝ている海美の姿がアホっぽくて好きだ。
真顔でテニスのラケットを空振る志保のコマがコミカルで好きだ。
かろうじてラケットに当てたにも関わらず誇らしげに軽くドヤりながら静香にニッと笑う志保の表情がとてもいい味があって好きだ。
何度も心の中で整理をつけたにも関わらずいざ未来が先にアイドルとして紹介されたのを見るにつけ一気に気持ちが固まってしまう静香の心の機微がすごくしっかりと読み手側に伝わってくる描き方がすごく好きだ。目を潤ませて振り向く静香の表情も見ていてすごく切なくなってしまうが好きだ。


第8話の冒頭でテレビに映っているアイドルの三人がどう見ても中村・今井・長谷川の御三方にしか見えないのだがこういう所でちょくちょく入れてくる小ネタが好きだ。
未来の話を聞く奈緒と美奈子の並びが夫婦っぽくて好きだ。
未来がどばどばに泣いてるのに重苦しさなくあまつさえかわいいと思ってしまうシーンの描き方が好きだ。
「でも…それで良いのかしら?」に続く志保のセリフが劇場版アイドルマスターの空気をどことなく感じさせて好きだ。
小鳥さんが「環ちゃんのいたずらかしら?」と口にする所とか絵以外の部分でも少しでもシアターの空気を感じられて好きだ。
シアターアイドルがいない学園祭のシーンでも名前の無いモブの学生の子たちの表情が自然な感じで好きだ。「肝だめしだよー ためしてねー」の呼掛けとか間の抜けた感じで好きだ。そんな学生の中に静香が自然に溶け込んでいるのが、学校の空気を強く感じることができて好きだ。
やけにキャラ立ちしている会長のサバサバした快活さが好きだ。
この回はさりげなく風花さんと歩も出てきたりしてシアター・学校の場面問わずすごく賑やかな感じがしていてとても好きだ。
閑散とした体育館がものすごく文化祭の空気が伝わってきて好きだ。


第9話までずっとローテンションを保ったままだった杏奈がステージ上で一気に豹変する場面がカタルシスがあって、ああ杏奈はこういう感じでONOFFが切り替わるんだなっていうのが分かって好きだ。ここで登場時に出てくるViViD!な擬音も好きだ。
変装姿が見つかって驚かれつつも二言目に「かわいい!!」と言われてしまうこのみさんが好きだ。
「静香さんは未来さんのこと大好きですよ?」っていうセリフを星梨花に言わせる所がこのセリフが一番響くのは星梨花だよねーそうだよねーああー分かってるなあーって感じがして好きだ。
ステージの様子を全校放送に繋げてしまう会長と生徒会メンバーのノリの良さが好きだ。
普段はあまり仰々しくて苦手なのだがうこういう場面の文脈で出てくる伝説という言葉の使われ方がなんとなく好きだ。
この文化祭のステージの締めに流れる「Thank You!」の使われ方がすごく楽曲を大事にしている感じがして好きだ。


第10話の扉絵の背景というか風景がめっちゃくちゃ気合が入っていて好きだ。
ゲッサンミリオンは見開き大ゴマのページがどれも魅力的なのだけれど、その中でもこの回の見開きの右ページに未来、左ページに静香がいて、それぞれの立っている場所はステージと屋台で別々に居て、直接目の前にいる訳ではないのだけれどもその視線の先にはしっかりと相手が見えていて、ちゃんと直前に全校放送に切り替わっていたりだとかここまでのシチュエーションの持って行き方とかも本当に巧みなのだけれど何というかここの場面は一枚絵だけど一枚絵じゃないというか、仮にアニメでやってもこの綺麗な収まり方には敵わないんじゃと思えるくらい何というか奇跡的にぴったりとハマった感じがしていてゲッサンミリオンの中でも一、二を争う位に好きだ。
過去にゲームのアイドルマスターをやったことのある人ならニヤリとするであろう静香とプロデューサーのやりとりが好きだ。
もううろ覚えなのだけれども確か中村さんが言ってた言葉を春香のセリフとして入れ込む形振り構わなさが常に出来ること全部総動員している熱量が伝わってきて好きだ。
小さななりをしているにも関わらず静香を送り出す時のこのみさんの姿がとても頼もしく感じられるのがなんというかズルくて好きだ。
ここまで上手く紡がれてきたストーリーが全部Catch My Dreamという楽曲に収束していく感じが本当に本当に好きだ。
終演後のステージ上で静香が渡した手紙を未来がパッと食い気味に受け取る所が好きだ。
その場で手紙を読みはじめようとする未来の鈍感さが好きだ。
「ライバルだと思ってるから」っていう静香の宣言が普段ライバルという単語が使われる時のそれと違って全然ギスギスしていないのにしっかりと相手を認めて言っているのがすごく伝わってきて清々しくて好きだ。



王道青春ストーリーが終わった直後の番外編がアイドルヒーローズをやる切り替えの早さが好きだ。
たった16ページの番外編の中でアイドル27人を登場させている辺り、一人でも多くのアイドルを登場させたいという熱意が伝わってきて好きだ。
これでもまだシアター組だけで未登場組が10人もいる辺りミリオンの層の厚さを感じさせて好きだ。
コミックスには書かれていないが(番外編は10周年記念アンソロジー収録)、ゲッサン掲載時に柱に書かれた22人分の登場人物紹介が限られた字数で端的に紹介しようとするあまり雑な紹介文になっている所とか好きだ。
風花さん紹介文の「むちぽよ。」とかもう身も蓋もなくて好きだ。
紗代子のダークセーラー覚醒シーンがアイドル要素皆無で、このページだけ切り取ると完全に何かのバトル漫画だと勘違いしてしまうんじゃないかと思う描写が好きだ。
百合子が脚本のことになるとフォントサイズ小さくしていきなり早口でまくし立てるのが残念美少女感がすごく出ていて好きだ。
ヒールに三角巾の千鶴さんがセレブっぽさ皆無だけれどもすごく似合っていて好きだ。
静香と志保のケンカの様を未来が淡々と見つめている辺りいつものことっぽさが感じられて好きだ。
最後に出てくるまつり姫のシャドウレディ―姿が結構過激にはだけているにも関わらずシチュエーションの所為か全くドキドキしない辺りが好きだ。


翼編開始となる第11話の冒頭からプロジェクトフェアリー組が出て来てその話題でシアター組の面々が盛り上がっている様子が好きだ。
ハンドグリップを握りつぶしながら貴音みたいになりたいと言う海美が色々間違えていて好きだ。
関係者席は邪道と言い放ちながらライブへの熱意を滔々と語る亜利沙が好きだ。特に最後のコマとか完全にWUGおじさんみたいで笑ってしまって好きだ。
選抜メンバーのそれぞれ四人が大ゴマで描かれているシーンが好きだ。
海美の初期Rカードのポーズが自然と組み込まれている所が好きだ。
歩のコマ割りも連続感があって、ゲッサンだけ読んだ人は勘違いしてしまうんじゃないかって位にサマになっていて好きだ。
麗花さんの謎の強キャラ感がにじみ出ていて好きだ。
美希になつく翼とそれをあしらう美希の関係性が好きだ。
有無を言わせず凄いと思わせる翼のダンスシーンが好きだ。
オーディション中に下の階でジュリアとプロデューサーが会話している場面のくつろいだ雰囲気が好きだ。


佐竹食堂でオーディションの結果について五人が話し合っている時の部活っぽさと相談にのっている奈緒と美奈子の先輩感が好きだ。
前回の話で一コマ目立たない感じでちらっと写っているだけなのにスッとストーリーの本筋に絡んでくる瑞希が不思議な感じを醸し出していて好きだ。
翼を呼び止める時のジュリアの眼光鋭い感じが迫力があって好きだ。
ジュリアと翼のやり取りの間にマジックで割り込みトゲを立てずに仲裁する瑞希のトリックスターっぷりが好きだ。
前日リハーサルでPRETTY DREAMERを歌っているメンバーが未来・杏奈・風花の三人でしっかりLTP03メンバーになっているのがCD試聴組にとっては嬉しい描写で好きだ。
露出少なめの服を着ている風花さんは未来への面倒見の良さも相まってどことなく清楚な感じがして好きだ。
全く擬音を使っていないのにジュリアの魂の叫びが聞こえてくるかのような大ゴマ、その傍らで寄り添うようにコーラスに徹する真壁、そのステージを見つめるシアターメンバーの様子が映っているこの見開きページがとても迫力があって好きだ。
懸命に歌うジュリアへの風花さんの言葉と眼差しがすごく包容力がある温かい感じがして好きだ。
剣呑な感じバリバリの引きでこの次どうなるんだろう…翼が落ち込む展開なんだろうか…とか考えていた凡百な予想をサクッと飛び越えてくる話の構成が好きだ。


パッと見噛み合っていないように見える翼とジュリアのかすがい役をしっかりと務める真壁の立ち回り方が好きだ。
初見時「こいつ何でアイドルやってんだろう…」と思ったジュリアが何でアイドルやってるのかという部分を他愛ないやりとりの中で過不足なく的確にストーリーを転がすためにセリフ回しを研ぎに研ぎ澄ましたと思えるような二人の会話がとても自然で好きだ。
美希に憧れている翼がジュリアと街中でデートと称して遊び回るくだりが、はからずもアニマス12話で美希とプロデューサーが色んな店を回って信頼感を深める話とダブっていたりする所がデジャヴを覚えて好きだ。
そういう部分を読者にそこはかとなく思わせておきながら着地する箇所は美希のそれとは違うというストーリー展開が色々と唸らされる思いがして好きだ。
天才型でイメージカラーも黄色だのにも関わらず美希に憧れていたりと、初めて見た時は美希と翼との個性の違いが正直な話良くわからなかったりして、きっと他にも自分と同じような人がいたのではないのかと思うのだけれども、そんな翼が美希への憧れをしっかりと持っていながらも「わたしはわたしだもん」とあっけらかんに言い放つ翼のまっすぐな視線はとても見ていて気持ちが良く痛快で上手く言い表せないが好きだ。
ここの13話タイトルの「プラリネ」が、明らかに翼編であって翼のストーリーが主であるにも関わらず通して読んでみるとジュリアが歌うプラリネの歌詞をなぞったような感じになっていて、しかもそれが直接的に歌詞が作中に出てきているわけではないにも関わらずその感じが良く出ていて、この伏線的に仕掛けを仕込むような置き方をしているさりげないタイトルの置き方がとても好きだ。
原作ゲームでは出てきていないジュリアの制服姿がすごく新鮮で好きだ。
たかだか二歳差なのに翼を見てすごく達観しているような気になっているジュリアが何というか若いっていいなぁと思わされて好きだ。
ストリートで歌う二人の姿が映る一ページがものすごく躍動感があって好きだ。


第14話の扉絵でのジュリアと翼の衣装がLTP06ジャケットの衣装だったりとか、貴音と海美の組合せがLTP10だったりとか、ライブ後に美希が千鶴さんに声をかけている所がLTH09の組合せだったりとか、所々に原作の雰囲気を感じさせてくれる心憎さがとても好きだ。
ライブ中の客席に第6話のライブ回の時に居た翼ファンのお姉さん(と静香ファンのお姉さん)が嬉しそうに応援している所がなんかリアルに感じられて好きだ。
『勝負事は好きなのです。』という回想のセリフに秘めた静かに熱い感じとネクタイをキュッと締める瑞希のコマがすごくいかしてて好きだ。
見開き大ゴマページでデカデカと映っているにも関わらず一回目サラリと読んでた時には気付かなくて、二回目以降過去の話から読み返したときに街中でガシャポンで取ったおもちゃの指輪に気づいて「ア゛ーーー!!!」となる感じが好きだ。
静香編のCatch my dreamのように既存の楽曲がキモであるはずのアイマスコミカライズにおいて存在しないオリジナルの曲をコミック作中で歌わせてしまう肝っ玉のデカさが好きだ。
ライブ後に引っ付いてくる翼に対して(´-`).。oO(ウザイの…)とでも言いたそうな美希の困り顔が微笑ましくて好きだ。
そしてあの美希が翼に対してよりオトナな感じで先輩らしくしている所がとても好きだ。
内容の濃い翼編の終わりにも関わらずアッサリとジュリアのセリフでさらっと幕引きする辺りが、これもめまぐるしいシアターの日常の一ページという空気が感じられていてこれはこれで好きだ。


特別編①の瑞希の扉絵イラストが何だかピーナッツ(SNOOPYのマンガ)みたいなかわいらしさがあってなんか好きだ。
ヒロイン総選挙と題して特別編の登場人物を選出するために募集された企画の投票結果において、ここまで全く一コマも出てこなかった恵美と美也が同率2位という結果になっていたのがものすごく出来過ぎていて好きだ。
同じく全然出てきてなかったのに可奈がピョコっと出てきて完全に溶け込んでいるのが好きだ。うれしさのあまりペタペタ張り手している所とかもう好きだ。
いまいち影の薄いと思われていたプロデューサーがここにきてしっかり瑞希に対してパーフェクトコミュニケーション取っている所が好きだ。
恵美に持ち上げられて『おーろーしーてー』とプンプンしている桃子がとても微笑ましくて好きだ。
起きてから2コマかけて毛布を畳んで挨拶する美也の描写がなんだかこうの史代のマンガみたいな独特の間があって好きだ。
よく見てみると冒頭静香がプロデューサーからの電話を受けているコマの後ろのソファーに美也の髪がのぞいてる辺りウォーリーをさがせ的な楽しさがあって好きだ。
終盤掃除が終わったタイミングで環・のり子・千鶴・ロコの4人が事務所に乗り込んでくるコマの突っ込みが追いつかない感じとか好きだ。
それを受けて事務所にいるお掃除組4人の多様な表情も好きだ。特に姫の殺し屋っぽい目つきとかとてもアイドルがしてはいけない表情で好きだ。
何よりもこの特別編、忠実に投票結果を反映させてここまでワイワイ賑やかで楽しくシアターの日常を描かれている部分がとてもとても好きで、どうやったらこんなに上手く話を纏められるんだろうと不思議がってしまう程度に好きだ。



アップでここぞとばかりに描かれる表情が好きだ。

所々これまでのアイマスに対するリスペクトが感じられて好きだ。

カード絵の立ち絵再現みたいにミリオンのゲームに対する愛情が感じられて好きだ。

ゲームの中だけでは感じられないキャラの一面が垣間見れて好きだ。

アイドル以外のモブ役もそれぞれキャラが立っていて好きだ。

所々で挿入されるミリオンの楽曲がものすごく効果的な使われ方をしていて好きだ。

実際にぐんぐんと面白くなっていく様子が、アイドルと共に成長していっている感じが好きだ。

本当にシアターアイドル全員の魅力を少しでも描こうとする想いが感じられていて好きだ。

静香と志保の馴れ合いに終始しないライバル描写が好きだ。

終盤未来を容赦なく泣かす所が、ミリオンライブというコンテンツとそのキャラ達への強度を信頼している感じが伝わってきて好きだ。

時間の経過を感じさせる所がとても青春の切なさを感じさせて好きだ。

未来のトップアイドル像がものすごく具体的に感じられて好きだ。

千尋さんの緻密に書き込まれた背景がものすごくゲッサンミリオンの世界観に奥行を感じさせてくれて好きだ。

37人全員を一話にギュッと詰め込んだ最終話は執念にも似た愛情とアイドル達を活き活きと動かす手腕を感じられて好きだ。

最終回の柱でこれでもかと詰め込んだ質問コーナーの賑やかな感じが好きだ。

何も音楽を流してないのにも関わらず自分の頭の中で楽曲が脳内再生されるあの豊かな感じが好きだ。

最後のプロデューサーの場面がバトンをコチラ側に渡してくる感じがして好きだ。

最終回の終わらない感じが逆に物足りなさを感じてしまうがこういう終わり方で締めてくれる辺り、
アニマスやアニデレの最終回のような余韻を残してくれているその心遣いが好きだ。

書きたいようにシナリオを書いた結果コミカライズからオリジナルの描き下ろし楽曲が生まれるとかウルトラCすぎる展開でやりたい放題な感じが好きだ。

ゲッサンが恐る恐る投げたボールにフットワーク軽くあっさりと応えてくれるランティスも好きだ。

仕事が忙しいあまり爆死して皆に身体を張ってネタを提供するゲッサンPが好きだ。

その様子をツイッター上で仕返しとばかりに煽りまくる門司先生が外道っぽくて好きだ。

発売したばかりなのにミリラジでネタバレへの配慮なく速攻でゲッサントークをするパーソナリティ三人はもう少し未読読者のことも考えて欲しいとも思ったりしたけれどもそれだけ語りたい熱が滲み出ているようで好きだ。

ゲッサンの感想をサーチするとまず感想よりも先に「ありがとう・・・」とゲッサンミリオンへの感謝を口にする人達が好きだ。

ゲッサンミリオンをアニメ化して欲しいという意見を見るとほんの少しもんにょりするけれどもそれだけこの漫画に魅了されてるというののが伝わってきて好きだ。

最終巻の発表がされた時に皆一様に残念がると共に「でもこのままアイマスのコミカライズで終わらせるには惜しい人材だしな…」とあたかも出来の悪いウチの子に付き合わせては申し訳ないみたいな変な親心っぽい反応をするアイマスP達の反応が好きだ。

5巻特装版の没ネームを見ると本編以上に色々とより多くのアイドル達の見せ場を作ろうと四苦八苦してくれていた様子が垣間見れて嬉しくなってしまうくらいに好きだ。

それでも熱いストーリーを展開するためにこの三人に絞った思い切りの良さが好きだ。

最終巻の発売に合わせて劇場の背景にゲッサン版ライブシアターの外観をリリースしてくる運営の粋っぷりが好きだ。

特装版の最後、表紙にループするちょっとした演出がとてもとても好きだ。






やっぱり、言葉は溢れて本流を持たない。
そして自分の好きな気持ちを言葉に書き表すことはとても難しく、とてもとても恥ずかしい。
しかし、これだけの沢山の熱い想いに溢れる作品を前にして、言葉を尽くさずに何をすればよいというのだろう。



どうかこの奇跡的なコミカライズが、これから先も一人でも多くの人の目に触れられますように。

そしてこのゲッサンにおけるミリオンとの出会いが、門司雪先生、ゲッサン、ミリオンライブ、アイマスP他、
全ての人達のこれからにとってかけがええのないものであってくれることを願ってやみません。





スポンサーサイト



category: 未分類

tb: 0   cm: 0

△top

コメント

 

△top

コメントの投稿

 

Secret

△top

トラックバック

 

トラックバックURL
→http://singm.blog70.fc2.com/tb.php/247-05ab77ff
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

△top